2007 Fiscal Year Annual Research Report
人工骨補填後の矯正治療の可能性に向けて-前臨床試験
Project/Area Number |
18791562
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉松 昌子 Nagasaki University, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20420630)
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Keywords | 矯正 / β-TCP / ハイドロキシアパタイト / 人工骨 |
Research Abstract |
1.ラットの矯正学的歯の移動モデルの変更 生後10週令オスWister系ラットを用い上顎切歯と第二臼歯間に10gfのNiTi coil springを装着し、第二臼歯を近心移動する系を構築したが、歯に対して装置の牽引力が大きかったため、第一臼歯に装着することに変更した。 2.骨欠損部の作製とその部位への人工骨埋入 それに伴い人工骨埋入部位も第一臼歯抜歯窩としていたが、第一臼歯近心歯槽骨にバーで欠損部を作製し、当初通りの大きさである直径1mm高さ1mmの円柱状の試料を埋入することとした。挿入後頬粘膜と口蓋粘膜を縫合した。 3.人工骨埋入の組織学的検討 装置装着後、非脱灰樹脂包埋標本を作製し染色、観察を行ったところ、TRAP染色やアルフォス染色において、非柱状ハイドロキシアパタイトは非柱状β-TCPよりも骨伝導能が優れていることが明らかとなった。また、試料を歯根膜腔に接して埋入した場合、歯根膜腔に接さず完全に歯槽骨内に埋入した場合と比較して、骨伝導能が優れていることが明らかとなった。このことは、臨床において顎骨に人工骨を埋入する際の非常に重要な指標になると言える。 4.今後の展望 実際の臨床では気孔率が約60%以上の多孔体を使用する。しかし、ラットの顎骨内に同程度の気孔率の試料を使用するには強度不足であるため、β-TCPもハイドロキシアパタイトも気孔率を2%以下とした。このため、より臨床応用を目的とした場合、材料へのさらなる骨進入を意図して新たな材料を開発することも検討している。
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Research Products
(2 results)