2006 Fiscal Year Annual Research Report
軽度発達障害児における咀嚼機能の発達と情動変化の関連性に関する研究
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18791563
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
齊藤 一誠 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (90404540)
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Keywords | 小児歯科 / 咀嚼機能 |
Research Abstract |
近年、教育現場では学級崩壊が社会問題化しているが、学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、高機能自閉症の実態が徐々に明らかにされてきている。軽度発達障害が疑われる児童は、通常学級に約6%以上在籍している可能性が示されている。一見、普通の子どもと変わらないように見えるこれらの軽度発達障害児は、特性に応じた「配慮」が必要とされ、医療の現場においても支援体制を早期に確立する必要がある。 小児歯科医療において、歯科特有のタービン音や歯科専用器具により、不安を感じる小児はほぼ全員と言っても過言ではないだろう。本研究では、これらの歯科特有の音や器具などの環境下において、咀嚼機能の向上が軽度発達障害児の情動変化に及ぼす影響を、健常児と比較しながら検証することを目的とした。 対象が発達障害児であることから、以下の項目がスムーズに行われる必要がある。まず、各項目における成人を対象として方法論の確立を行った。 1)下顎運動の計測 2)3次元形態計測 3)脳波誘発電位記録 結果、1)については、英語論文にて報告を行った。2)については、乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期の歯列咬合模型と側頭部エックス線写真の形態計測システムの確立ができた。3)については、匂い刺激による脳波組成の変化について測定・解析を行った。その結果、刺激前後でα波とβ波の組成に変化が認められ、脳波活動の変化が示唆された。 これらの方法を用いて、今後被験者の計測を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)