2006 Fiscal Year Annual Research Report
光学的手法を用いたタッピング運動時の歯周組織の動的応力解析
Project/Area Number |
18791579
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
寺谷 烈 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70389419)
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Keywords | 叢生 / 可視化 / 動適応力解析 / 擬似三次元光弾性実験法 / 電子スペックル干渉法 |
Research Abstract |
<平成18年度>応力解析用のシュミレーションモデルの作製および観察方法等の検討 本研究は,顎・顔面・口腔構造を対象とした実験力学的手法に基づき,咀嚼運動時に不正咬合による歯の位置不正が,支持歯槽骨内に発生する内部応力にどのように影響しているかを評価することを目的として応力分布の観察を行っている。応力解析用シミュレーションモデルは,複製頭蓋模型と鋳型採得用模型とし,歯にエポキシ樹脂,歯槽骨部分にソリタン樹脂を挿入し,正常歯列模型と叢生歯列模型(犬歯の低位唇側転位,臼歯部の近心傾斜)を作製した。各々の応力解析用モデルを擬似的三次元光弾性実験法による円偏光器下に設置し,撮影条件が一定になるように設置し応力分布の観察を行った。 以上の結果,等色線フリンジパタンの観察によって,タッピング運動により正常歯列模型と叢生歯列模型の歯槽骨に負荷された応力集中部位に違いがあることが確認された.また,同時に実験条件の工夫などの検討すべき点が抽出された.下記に示す. 1.応力解析用シミュレーションモデルの前歯部に負荷する応力分布の範囲が観察しづらいため,前歯部唇側の樹脂を増加して観察範囲を拡大する必要があること. 2.光学系のCCDカメラの設置にあたり,模型を一定方向から観察するために光源やレーザー光源の入射方向の角度を検討する必要があること. 3.タッピング運動時の荷重の強さによる模型の変形を考慮する必要があること. 今回,光学系による応力分布の観察によって,咀嚼運動時に負荷する応力の波及状況をリアルタイムに確認できた.今後は上位の検討すべき点を改善し,一定条件化における実験系を確立し,病理的障害が起こりやすい部位を特定できるように定量化を行い,その病態を生体力学的に照明できるデータを蓄積していく予定である.
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