2006 Fiscal Year Annual Research Report
BMPと細胞の複合移植によって水平性骨欠損の歯周組織再生量の増大を目指す研究
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18791582
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 恵美子 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (80374528)
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Keywords | 歯根膜細胞 / エムドゲイン / ALP |
Research Abstract |
細胞の採取と培養法の確立: 細胞の採取と培養法の確立の為、ウィスター系ラットから歯根膜、歯肉、骨組織を採取して、それぞれの細胞の培養を行って、培養条件・方法を設定した。 培養細胞の性質: 培養細胞をビーグル犬の根面への移植する条件を検索する目的で、抜去歯を調整して作成した象牙質面上で、採取した歯根膜の培養を行った。培養後6週にALP染色およびギムザ染色を行ったところ、増殖細胞の中にはALP染色されない細胞も認められた。この細胞の割合はサンプル間で差を認め、ALP活性細胞の少ないサンプルも認められた。 細胞移植における根面処理の条件検索: 根面に細胞を播種した場合、根面に定着した細胞は、その後根面上で増殖すると考えられる。この根面で増殖する細胞の性質は、根面の付着様式に重要とされている。そこでALP活性が歯根膜細胞の特徴とされていることから、播種した細胞が、根面上でALP活性を発現していることが、歯根膜を形成するためには重要であると考えた。このことより根面処理を行って細胞のALP活性を高める方法について検索を行った。細胞培養前に根面を24%EDTAにて3分間処理すると培養細胞のALP染色細胞が増加した。さらに根面処理後にエムドゲイン^【○!R】を塗布した後に細胞培養を行うと、より多くのALP染色細胞の増加を認めた。以上のことより、根面に培養歯根膜細胞を播種する場合、EDTAによる根面処理もしくは根面処理後にエムドゲイン^【○!R】を塗布することによって、播種した培養歯根膜細胞のALP活性が向上する可能性が示唆された。
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