2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨誘導因子と歯根膜シートを併用した新規の歯周組織再生治療の開発
Project/Area Number |
18791584
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
秋月 達也 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (50401378)
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Keywords | 歯周組織再生 / 細胞シート工学 / 歯周治療 |
Research Abstract |
これまでに研究者は、歯根膜シートを行う際の温度応答性培養皿の最適な条件を定めるため、3種類の濃度のPIPAAMを使用した温度応答性培養皿を用いて、歯根膜シートの作製を行ってきた。結果として、濃度の違う温度応答性培養皿を用いることで、シートのはがれやすさを調節することができることがわかった。また、最適な培養条件を決定するために、FBSの濃度を変えて歯根膜細胞を温度応答性培養皿で培養したところ、最も効率的に培養できるFBSの条件を確認することができた。さらに細胞が温度応答性培養皿に均一に確実に培養されるために、温度応答性培養皿の表面を前処理して培養することで、細胞がコンフルエントに達するように培養できることを確認した。この方法で、これまでに使用していた強度の低い歯根膜シートに比べて、より強度の強く、臨床上扱いやすい歯根膜シートが作製できるようになった。 現在、温度応答性培養皿を使用したイヌ歯根膜シートの培養法について、確認を行い、歯根膜細胞シートを作製して、イヌに作製した欠損に対して応用を行っているところである。これまでに、通法どおりの歯根膜シートを作製することに成功しており、現在、対象となるイヌに欠損を作成中である。研究を行っている経過で、採取した細胞の種類によってシートの出来に差があることがわかっており、現在シートの作製に適した細胞の採取方法について平行して検討を続けているところである。欠損の作製の終了のち、歯根膜シートを欠損に応用する予定である。
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