2006 Fiscal Year Annual Research Report
DNAチップを用いた歯周組織における内因性アデノシンの抗炎症作用の網羅的解析
Project/Area Number |
18791591
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺倉 まみ 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (30420441)
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Keywords | アデノシン / DNA microarray / 網羅的解析 / thioredoxin binding protein-2 |
Research Abstract |
(1)GeneChipを用いたアデノシン刺激による歯周組織構成細胞での遺伝子発現解析 当研究室ですでに樹立している培養ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)のin vitro培養系にアデノシンを添加し、3時間後、細胞を回収しRNAを調整した。コントロールとして、無刺激群を作成し、同様にRNAを調整した。各サンプルは、GeneChipアレイ(affymetrix社)を用いて解析を行った。細胞をアデノシンにて刺激した際の遺伝子発現変化の検出を行った。その結果、47遺伝子の発現の増加が認められた。また、無刺激の場合と比較してThioredoxin Binding Protein-2(TBP-2)mRNAの発現の著しい増加(Ratio=14.4)が認められた。 (2)アデノシン刺激に反応する遺伝子群のRT-PCR解析 HGFにアデノシン(100μM)存在下で1.5、3、6、12、24時間培養後、それぞれ全RNAを抽出し、RT-PCR法を用いて、GeneChipで高い発現が認められた遺伝子について発現の確認を行った。HGFをアデノシン(100μM)にて3時間培養することにより、HGF中のTBP-2 mRNAの発現は、アデノシンを用いて刺激することにより、刺激後3時間をピークとして増加することが明らかとなった。 TBP-2は、ラジカル消去作用や抗酸化作用など細胞内外のレドックス環境を調節すると考えられおり、炎症歯周組織における酸化ストレスの制御への関与が強く示唆される。本研究の成果は、アデノシンレセプターを介した炎症反応制御を受けていると考えられている歯周病の疾患を理解する上で有益な情報を提供してくれるものと考えられる。
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Research Products
(1 results)