2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人におけるPAI-1遺伝子の一塩基多型と歯周炎との関連の検討
Project/Area Number |
18791597
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中村 利明 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60381183)
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Keywords | 遺伝子 / 歯学 / 歯周病 / PAI-1 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
歯周炎は歯周病原性細菌の感染による炎症性疾患であるが、その発症と進行には様々な環境要因と遺伝的要因が関与する多因子性疾患である。近年、遺伝子解析技術の急速な進歩により、歯周炎の遺伝的要因の解析を目指した遺伝子学的研究が進んでおり、細胞外基質の分解や炎症に深く関与しているPlasminogen activator-Plasmin系(線溶系)の調節因子であるPlasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)に着目した。歯周病患者の歯肉溝滲出液中のPA活性は健常者と比較して高いことが知られている。このことからPAI-1は歯周組織の発症・進行もしくは歯周組織の恒常性の維持に関与していると考えられ、PAI-1の一塩基多型による発現・活性の個人レベルでの差は歯周炎の感受性に関係している可能性があり、PAI-1の遺伝子多型と歯周炎との関係を検索することとした。まず、歯肉溝浸出液中のPAI-1量のELISAを用いた測定系確立のため、Bufferの最適化を行った。つぎにDNA抽出〜遺伝子解析までの系としてシークエンス法もしくはTaqManプローブ法を用いた系の確立を行った。現在、平成18年5月31日に鹿児島大学大学院医歯学総合研究科倫理委員会より本研究の承認を得た後、鹿児島大学医学部・歯学部附属病院歯周病科を受診した患者のうち、研究に関して充分な説明の上、同意を得た患者より、歯周組織検査を行い、健常者と歯周炎患者から歯肉溝滲出液および末梢血の採取を継続して行っている。検体数を確保した後、歯周病の臨床パラメーターとPAI-1の遺伝子多型との解析を順次行っていく予定である。
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