2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症ラットの歯周組織再生に及ぼすビスホスフォネートおよびエナメル蛋白の影響
Project/Area Number |
18791600
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
白方 良典 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (60359982)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 歯周組織再生 / ビスホスフォネート / エナメル蛋白 / ラット |
Research Abstract |
本邦の高齢化は世界に類を見ないスピードで進行し、加齢・閉経に伴う骨粗鬆症患者は増加の一途を辿っている。また歯周炎は、生活習慣病として同様に多くの中高年者に蔓延している。本研究の目的は、閉経後骨粗鬆症・実験的歯周炎疾患モデル動物を用いて1)骨粗鬆症と歯周炎に起因する骨量減少、歯周組織破壊の病態の相互メカニズムを解明すること2)ビスホスフォネートとエナメル蛋白(EMD)の単独・併用投与による歯周組織再生に及ぼす影響について放射線学的、組織学的に解明することである。特に平成18年度においては、骨粗鬆症と実験的歯周炎合併モデルの確立を計画した。実験動物としてウィスター系雌性ラット(12週齢)40匹を実験動物に用いた。これらをさらに全身麻酔下で、卵巣摘出術(OVX)および偽手術(sham)の2群(各群、20匹)の処置を行った。なお上顎左側第一臼歯に矯正用ワイヤーを全周に結擦、プラーク蓄積を行い歯周炎を惹起し、対側はワイヤー結紮を行わずコントロールとした。これらにより、骨粗鬆症と実験的歯周炎合併モデルが確立し6週の観察期間終了後、安楽死を行い現在組織学的評価準備中である。本予備実験結果に基づき観察期間の見直しを計ったうえで、平成19年度においては,上記実験モデルに加え、上顎両側第一臼歯近心に2壁性骨欠損(1.5mm×1.5mm×1.5mm)を外科的に作成し、露出歯根面に対するEMDの塗布、全身的ビスホスフォネート投与を行う。観察期間終了後、μCTを用いた放射線学的3次元解析および組織学的評価により、骨粗鬆症と歯周組織欠損に対するビスホスフォネートとエナメル蛋白の及ぼす影響について包括的評価を行う予定である。
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