2007 Fiscal Year Annual Research Report
緑茶と唾液腺機能-緑茶と唾液分泌量および唾液中抗菌蛋白質量に関する基礎的研究
Project/Area Number |
18791615
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
鎌谷 宇明 Kochi University, 医学部附属病院, 助教 (00315003)
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Keywords | EGCG / 唾液 / 抗菌蛋白質 / 唾液腺細胞 |
Research Abstract |
1)緑茶およびEGCGの唾液分泌量ならびに唾液中抗菌蛋白質量におよぼす影響 同意が得られた50歳台以上の健康な被験者に対し、市販のEGCG(1回300mg)を一ヶ月連日投与してもらい、摂取前後の唾液中の抗菌蛋白質であるLactoferin,sIgA,Histatin5さらに β-defencinと唾液中のEGCGについて測定した。唾液中のEGCGについては、軽度の上昇がみられたものの、抗菌蛋百質については、差はみられなかった。 2)マウス顎下腺に対するEGCGの作用についての実験 EGCGを混入させた水を1ヶ月の間、連日飲水させて、EGCG投与前後のマウスの唾液分泌量について比較検討を行った。その結果、ピロカルピンを腹腔投与して刺激した際の唾液分泌量について、軽度の上昇はみられたものの、統計学的に有意な差はみられなかった。しかし、顎下腺を取り出し、電子顕微鏡にて観察したところ、腺房細胞内の分泌顆粒の数については、有意に上昇がみられた。 3)ヒト不死化正常唾液腺を用いたEGCGの作用の検証 ヒト不死化正常唾液腺腺房細胞および導管細胞を培養し、培養液中にEGCGを混入させた場合における抗菌蛋白質であるLactoferrin,sIgA,Histatin 5や β-defencinの発現を、Western blotting法にて検詩した。EGCG混入培地で1週間培養したが、いずれの蛋白質においても、Western blotting法で明らかな差は認められなかった。しかし、RT-PCR法を用いたmRNAめ発現解析では、わずかではあるが、抗菌蛋白質の発現に上昇がみられた。
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