2006 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病に伴う骨粗鬆症発症・進行に関わる遺伝的要因の探索
Project/Area Number |
18791625
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
藤垣 佳久 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (80367523)
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Keywords | 歯周病 / 骨粗鬆症 / 遺伝子診断 / 一塩基多型解析 / 骨吸収 / 炎症 |
Research Abstract |
ヒトゲノムプロジェクトが終了し、ヒトの遺伝子塩基配列が全て決定され、塩基配列中に高頻度で検出される一塩基多型(single nucleotide polymorphisms : SNPs)解析が盛んになってきた。近年、生活習慣病に対する遺伝的危険因子が徐々に発見され、これらに関するSNPs解析が行われつつある。また、歯周病発症関連遺伝子や骨粗雑症発症関連遺伝子の検索、及びこれらのSNPs解析が行われている。一般的に、骨粗霧症の発症とともに歯周病を罹患し、重篤となることが臨床学的に示唆されている。しかしながら、歯周病発症・進行に伴う骨粗鬆症の罹患といった方向からの因果関係、特に歯周病発症関連遺伝子とそのSNPs解析による骨粗鬆症発症への影響については、明らかにされていない。そこで、本研究では歯周病発症が原因となり、骨粗鬆症を誘発・進行させる可能性があるのかどうかについて、自然免疫関連遺伝子や各種サイトカインとその受容体などのSNPs解析を行い、これら疾病問の因果関係を遺伝的要因から明らかにすることを目的とした。現在、被験者をi)健常者で骨粗霧症を発症していない者、i)健常者で骨粗鬆症を発症している者、ii)歯周病を罹患し、骨粗鬆症を発症していない者、iv)歯周病を罹患し、骨粗鬆症を発症している者の4群に分け、インフォームドコンセントを取得後、歯ブラシにより舌細胞を採取し、我々が確立した方法によりゲノムDNAの精製を行っている。また、標的となる候補遺伝子について詳細な検索を行っている。更に、候補遺伝子発現解析及びその産物の機能解析を行う可能性があるため、口腔内細胞の培養にも取り組んでいる。
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