2008 Fiscal Year Annual Research Report
看護技術における学生の創意工夫を育む自己学習プログラムに関する研究
Project/Area Number |
18791645
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中山 栄純 Kitasato University, 看護学部, 講師 (70326081)
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Keywords | 看護技術 / 自己学習 / 創意工夫 / 基礎看護実習 |
Research Abstract |
従来、看護技術教育法方法としては、「講義→教員のデモンストレーション→その方法の演習」という形で授業展開されることが多かったが、どうしても学生はその手順を暗記することに偏りがちで、その方法の根拠の理解やその技術を創意工夫させる視点は育ちにくいのが現状であった。また、この看護技術の習得には授業時間内だけの演習では、時間的にも十分ではなく、学生の自己学習が必要である。今回、基礎看護実習前の学生に自己学習の時間を確保し、学生の看護技術における科学的根拠の理解、およびその創意工夫を意図したプログラムを実施し、その効果について検討した。 基礎看護実習前に本プログラムでの自己学習を体験した看護系大学3年生のうち、実習終了後の面接調査に対する参加の同意が得られた27名を本研究の対象者とした。調査期間は平成20年4月〜5月に基礎看護実習前の自己学習の取り組みについて、半構造的面接を行った。面接内容を対象者の同意を得た上で録音し、逐語録を作成、語られた内容を質的に分析した。なお、本研究は研究者の所属する大学の倫理委員会による承認をうけて実施し、同意にあたっては同意書を取得した。面接データはすべて研究者によって厳重に管理され、個人を特定できないようコード化して使用した。また、実際の面接は実習を担当していない教員が実施した。 分析の結果、対象は自分が実習を行う病棟の特色を実習グループ間で話し合ったり、担当教員の助言を得ながら、対象の状態をイメージし、それにあわせて基本的な看護技術の方法を工夫していっているプロセスが明らかになった。現在、このプロセスの特徴に関し、より詳細な分析を継続している。
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