2006 Fiscal Year Annual Research Report
看護師の「安楽なケア」実践を促進するためのプログラムの開発と評価
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18791646
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
佐居 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10297070)
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Keywords | 看護実践 / 安楽 / comfort / プログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護師の「安楽なケア」実践を促進するためのプログラムの開発と評価を行うことである。そのために、(1)看護師の実践する「安楽なケアモデル」を構築し、(2)モデルを基に、看護師の患者への「安楽なケア」の実践が促進されるためのプログラムの開発と評価を行う、という手順を踏む。平成18年度は、「看護師の実践する"安楽なケア"モデルの構築」のため、(1)看護における「安楽」についての造詣が深い看護教育者(看護教育において安楽について教授している「基礎看護学」分野担当者)8名に、「看護師の実践している"安楽"なケアモデル(試案):先行研究より作成」についてプレゼンテーションを行い、意見を得た。また、(2)都内総合病院勤務の看護管理者(経験年数10年以上の看護実践者:「Benner's Model」のステージにおけるExpert)4名に、「看護師の実践している"安楽"なケアモデル(試案)」についてコンサルテーションを受けた。次に、(3)内科系一般病棟勤務の看護師に、「看護師の実践している"安楽"なケア」について情報収集(聞き取り調査)を行い、モデルの修正を行った。そして、(4)経験年数10年以上の看護実践者(Expert)の看護実践場面を直接観察し「安楽なケア」要素の抽出を試み、モデルの洗練のための材料とした。また、研究の全過程において、英文献・和文献を参考にし、実践プログラム作成経験を有する看護研究専門家に指導を得た。その結果、「看護師の安楽なケア実践を促進するためのプログラムの開発と評価」のための「看護師の実践している"安楽"なケアモデル」においては、モデルの前提となる「(看護における)安楽」の本研究における操作上の定義を更に明確にすること、看護師の実践する安楽なケアがより効果的に対象に作用する場面・対象の選定が重要であること、その決定においては特定の看護技術場面に限定することが成果の確認のためにも有効であることが、明らかとなった。
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