2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18791647
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
末永 由理 Tokyo Health Care University, 医療保健学部, 講師 (10279838)
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Keywords | 外来看護 / 看護師 |
Research Abstract |
外来看護に対する考えや患者への働きかけを明らかにすることを目的に、一般外来に勤務する看護師4名を対象としてグループインタビューを行った。 結果、外来において看護師は、患者の背景を把握し、必要な検査を安全かつ正確に受けられるよう、患者や医師に提言したり、問診表の記載内容や診察時の患者の様子からさらに必要な情報を引き出し、評価・介入していた。その際、看護師はその日の予定だけでなく、これまでの療養生活を含めた流れを把握し、それに踏まえて対応することに難しさを感じていた。また、忙しい中でも待ち時間の長い患者には声をかけたり、患者からのクレームには即座に対応するなど、患者が不快な気持ちを抱くことで受診を中断することがないように関わっていた。一方で、看護師は業務をこなすことが精一杯で、広く浅い関わりであり、自分たちが現在行っていることの中には看護師でなくてもできることがあると語っていた。 また、外来看護師は日々の業務の中で、わからないことがあると経験や専門性に長けた同僚に聞いたり、自分が理想とする同僚の実践を観察するなど、個人の努力によって実践力を高めようとしていた。しかしながら、患者への看護を公的に検討する機会はほとんどなく、そのために自己の実践に対する自信や確証を抱きにくいことが明らかとなった。今後は実践を意識化、言語化し、評価していくことが外来において質の高い看護ケアを提供するために必要であると考える。
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