2007 Fiscal Year Annual Research Report
看護師の生物災害に対する準備性および教育に関する研究
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18791652
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
森 那美子 Research Institute, International Medical Center of Japan, その他部局等, 研究員 (20421828)
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Keywords | 生物災害 / 看護師養成課程 / 準備性 / 教育 / 看護 |
Research Abstract |
生物災害の予測は困難であり,どの医療機関でも初療体制の人的・物的整備が必要である。H19年度研究では,看護師継続教育における生物災害教育プログラムの作成・実施・効果検討(調査1)および看護師養成課程における生物災害看護教育内容および手法の把握(調査2)を行ない,今後看護師教育に必要とされる事項を抽出することを目的とした。[方法](調査1)看護師を対象に生物災害教育プログラムを実施し,効果をプレ/ポストテストにて評価した。(調査2)全国の看護師養成学校を対象に,看護師養成カリキュラムにおける災害看護教育・生物災害看護教育および感染予防策に関する教育の実施の有無と位置づけ,時間配分と内容に関する質問紙調査を行った。[結果](調査1)4医療施設で教育プログラムを実施し,84名が参加した。生物災害に関する事項の理解については,プログラムで触れている内容(4点)についてはポストテストで平均0.4点上昇した(p<0.01)。プログラムで触れていない内容(7点)にっいては平均0.1点上昇した(ρ=0.26)。プログラム内容・手法についての参加者からの自由回答では「具体的な事例の提示をして欲しい」「教育内容が多く時間が足りない」との意見があった。(調査2)659校中182校(28%)より有効回答を得た。災害看護教育は全体の71%,生物災害看護教育は9%,標準予防策の教育は85%,感染経路別予防策の教育は69%の学校で行なわれていた。生物災害看護教育は,認知度が低いことやカリキュラムに余裕がないことから,限られた学校でのみ行なわれていた。標準予防策および感染経路別予防策の教育については,実施していない学校も相当数見られたが,生物災害対応のみならず日常の院内感染防御や感染症看護で必須の知識・技術であるため,全ての看護師がこれらを身につけるために,看護師養成課程で必修とすべきであると考えられた。
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Research Products
(2 results)