2006 Fiscal Year Annual Research Report
不妊女性の治療終結の意思決定過程における看護介入方法の検討
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18791654
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
糠塚 亜紀子 秋田大学, 医学部, 助手 (90361237)
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Keywords | 不妊女性 / 不妊治療終結 / 意思決定過程 / 看護介入 / 不妊看護 |
Research Abstract |
I.研究目的 不妊女性が治療開始から治療終結の意思決定に至った過程および不妊治療の終結を意思決定した女性と関わった看護者の看護介入を明らかにする. II.研究方法 1.研究対象 1)対象:不妊治療の終結を意思決定した経験のある女性および不妊治療の終結を意思決定した女性と関わった経験がある看護者.2)抽出方法:女性:研究協力依頼文を不妊自助グループに送付.看護者:研究協力依頼文を不妊看護関連学会にて配布,不妊看護認定看護師に郵送した.女性・看護者とも研究協力可能な場合に希望日時等の返送を依頼し,研究趣旨,参加方法,プライバシー保護,途中辞退の権利について説明し,文書にて協力承諾が得られたものを対象とした.2.調査期間:2006年10月〜2007年3月 3.データ収集内容 1)女性:不妊治療開始から治療終結の意思決定まで事案,受けた看護,不妊治療終結を決めた時期・理由等.看護者:不妊女性が治療終結の意思決定までの事実・事実状況に対する考え,実施した看護等.2)基礎的データ:年齢,職業等.4.データ収集方法 1)半構成的面接:面接ガイドに基づき,対象者が希望しプライバシーが保てる場所にて1時間程度の面接を実施した.面接内容は許可を得て録音し,逐語録とした.2)質問紙調査:面接終了後に記入を依頼した.5.分析方法 逐語録を分析素材とし,質的・帰納的に個別の内容分析を行う. III.研究結果 1.対象の概要 1)女性:10名の協力を依頼し,7名の承諾が得られた.年齢32歳〜46歳,夫の年齢38歳〜48歳,有職者3名,学歴は大卒以上5名,夫婦世帯6名,不妊治療開始年齢25歳〜38歳,終結年齢29歳〜43歳,終結時の治療内容はARTが4名であった.2)看護者:112名に配布・郵送し,12名の承諾が得られた.年齢28歳〜56歳,看護師4名・助産師8名,学歴は短大卒3名・大卒以上2名,勤務施設は不妊専門医院4名・総合病院5名・大学病院3名,臨床経験年数は7年〜23年,不妊看護経験年数は4年〜23年であった.2.個別分析結果 看護介入として「治療開始・ステップアップ時に治療回数等の目標を設定」「目標の時期に到達した時の振り返り」「日常生活と治療の調整」「治療休止を提案」「治療再開のハードルを低くする」「経済的情報を提供」「卵や身体的状態を説明」「面接等にて夫婦の考えを調整」「更年期女性としてのサポート」「傾聴」等がある.
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