2006 Fiscal Year Annual Research Report
在宅終末期がん患者を介護する家族の満足感を高める看護介入
Project/Area Number |
18791658
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
柴田 純子 千葉大学, 看護学部, 助手 (80361418)
|
Keywords | 在宅ホスピスケア / 家族 / 終末期 / がん / 満足感 |
Research Abstract |
本研究課題の最終目的は、自宅で終末期がん患者を介護している家族が、介護中に満足感を得られるような具体的な看護介入方法を明らかにすることである。 本年度の計画は、在宅終末期がん患者を介護する家族への看護に関する予備調査の遂行であり、具体的な目的は、1.国内外の関連文献から、在宅終末期がん患者を介護する家族の、特に無力感や焦燥感を抱きやすい状況を明らかにする、2.国内外の関連文献から、在宅終末期がん患者を介護する家族に対して有効と考えられる看護援助や実際に行われている看護援助を明らかにする、3.次年度以降に使用するためのインタビューガイドの素地を作る、の3つであった。以下に3つの目的ごとに本年度の研究成果を述べる。 1.在宅終末期がん患者を介護する家族が無力感や焦燥感を抱きやすい状況 「患者の状態が悪化する時」、「親戚に責められ振り回される時」、「患者に対して優しくできない時」、「家族自身の疲労が蓄積した時」、「家族自身の健康が危うい時」、「何でも話せる相手がいない時」、「ねぎらってくれる人がいない時」等が、家族が無力感や焦燥感を抱きやすい状況として明らかになった。 2.在宅終末期がん患者を介護する家族に対して有効と考えられる看護援助 「患者の症状緩和」、「患者と家族の話の傾聴」、「介護技術の習得への支援」、「情報提供と正しい理解の促進」、「家族へのねぎらいと評価および支持」、「家族の希望の尊重と意思決定の支援」、「医師との橋渡し」、「具体的介護方法の提示」、「死後を見据えた援助」等が、家族への有効な看護援助として明らかになった。 3.次年度以降に使用するためのインタビューガイドの素地 文献からは、看護の具体的内容の抽出が不十分であったため、看護を提供するタイミングや言葉の選び方など、実施している看護を詳細に引き出すことを目的とした質問内容を考案した。
|