2006 Fiscal Year Annual Research Report
外来治療期にある悪性脳腫瘍患者の苦難に即した看護指針の作成に関する研究
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18791659
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
神間 洋子 千葉大学, 看護学部, 助手 (00375619)
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Keywords | 看護学 / がん看護 / 脳腫瘍 / 苦難 |
Research Abstract |
1)外来治療期にある悪性脳腫瘍患者に関する研究動向の調査 国内外の関連資料を広く検索し、既存の悪性脳腫瘍に関連する研究論文や書籍から、悪性脳腫瘍患者に関する研究の動向を明らかにした。[対象]悪性脳腫瘍に関する国内外の資料。[調査内容].悪性脳腫瘍の治療、外来治療の実情、悪性脳腫瘍に伴う症状・脳機能障害(高次脳機能障害・身体運動機能障害)、など。[調査方法]医学中央雑誌、CINAHL、MEDLINEを用い、過去10年間における、国内外の看護学・医学・心理社会学関連の論文・書籍などを検索し、研究動向を明らかにする。[結果]悪性脳腫瘍患者の体験に関連する研究として、手術後に標準的な認知レベルにある膠芽腫患者は、たった60%にすぎないこと、脳腫瘍患者にとって、脳腫瘍は「精神的・身体的な病気という汚名」「自己を侵す疾患」を意味することが明らかとなり、また、脳腫瘍に起因する身体機能障害や認知機能障害が生活の全ての側面に多大な影響をもたらすことが明らかとなった。 以上から、悪性脳腫瘍患者は、治癒が極めて困難であることから死の脅威や苦しみに直面せざるを得ないことに加え、初期の段階から多発する脳機能障害によって特徴づけられる病期の経過から生じる特異的な苦痛を抱えていることが推測された。 2)外来治療期にある悪性脳腫瘍患者の苦難に関する調査内容の精錬 1)の調査結果をもとに、外来治療期にある悪性脳腫瘍患者の苦難を明らかにするための指標を抽出し調査内容を精錬した。調査内容は、悪性脳腫瘍患者の病状に関する苦痛や苦難、脳機能障害に関する苦痛・困難、自宅での療養生活に関する苦痛や困難など。
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