2006 Fiscal Year Annual Research Report
母乳分泌量と関連要因の探索:乳腺組織の発達・乳房形態・新生児の哺乳の観点から
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18791669
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤本 紗央里 広島大学, 大学院保健学研究科, 助手 (90372698)
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Keywords | 母乳分泌量 / 乳腺組織 / 超音波断層法 / 乳房形態 / 哺乳 |
Research Abstract |
平成18年度の計画は以下の3点であった。 1)文献・資料収集:母乳分泌の開始や維持には新生児の吸啜刺激が不可欠であるが、その吸啜刺激に反応して母乳を産生する乳腺組織の発達も同様に重要である。乳腺組織の発達は、乳房外観からは判断できないが、超音波断層法の進歩により乳腺の厚さを測定することで判断することが可能となった。その結果、1990年代後半から、乳腺の厚さと母乳分泌量との関連を明らかにするための研究が実施されている。中でも、乳腺の厚さが10mm未満の場合には分泌不良例が多く、また妊娠中の乳腺の発達状態が不良であると産褥6日目の分泌は少なく、1か月時点ではほとんどなくなる、ということが報告されている。しかしながら、母乳分泌には新生児の吸啜(哺乳)との関連も重要であるが、先行研究では調査されていない。また、臨床の実践活動の中では、乳腺組織の発達を超音波断層法によって判断することは容易ではない。乳腺の厚さと乳房の形態との関連が明らかになれば、乳房外観の変化を観察することによって、母乳分泌状態を予測することが考えられる。したがって、乳腺の発達・乳房の形態・新生児の哺乳状態・母乳分泌量との関連を記述的に明らかにし、より包括的なデータに基づいた個別的な母乳育児支援を導き出すことが必要であると確認できた。 2)対象の選択と交渉:協力病院1施設において、病院長へ研究協力の依頼を行い同意を得た。さらに、超音波診断装置での乳腺組織の厚みの測定方法に関して、協力施設の臨床検査技師への講義および演習を済ませた。 3)データ収集および分析:データ収集に入る前に、非妊女性、妊婦、褥婦それぞれの乳腺組織の厚みの測定を実施し、測定方法、測定部位を決定した。現在、妊娠初期の妊婦4名から同意を得て、データ収集を行っているところである。
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