2006 Fiscal Year Annual Research Report
ICUにおける子どもの面会の実態と面会を妨げる要因
Project/Area Number |
18791697
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山口 亜希子 大阪府立大学, 看護学部, 助手 (30405336)
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Keywords | 看護学 / 臨床 / クリティカルケア / 面会 / 家族 |
Research Abstract |
ICU入室患者を家族にもつ子どもの面会の実態と面会の促進を妨げる要因を明らかにすることを目的に調査を行った。方法は、本調査への参加の承諾が得られたICUに勤務する看護師を対象に、半構成的質問紙を用いた面接調査を行った。分析は意味のある文章を抜き出しコード化しカテゴリー化した。参加者は7名で、男性1名、女性6名であった。平均年齢35.7±8.3歳、平均看護師経験年数14.8±8.5年、平均ICU経験年数7.8±4.8年であった。結果、面会の実態として、【ICUの規則として子どもの面会を断る】【患者が終末期の場合は子どもの面会を行う】【家族が子どもの入室を強く望んだ時に面会を行う】【子どもが患者に会いたいと言った時に面会を行う】【ICU入室患者が子どもに会いたいと言った時に面会を行う】などが明らかとなった。また、面会を妨げる要因として、【子どもの面会へ介入できる自信がない】【子どもがなりふり構わず泣くのを見ることがつらい】【容姿が変わってしまった患者を子どもが受け入れられるのか分からない】【ICUでの治療の意味を子どもが理解できるのか分からない】【ICUでの面会でショックを受けトラウマにならないか心配である】【面会をしたいという子どもの意思が感じられない】【親の思いだけで子どもに面会をさせている】【患者が子どもに会いたいと思っているか分からない】【子どもの面会が他の入室患者のストレスになる】【子どもが感染症にかかっていないか心配である】が明らかになった。看護師は子どもの面会は原則として断っているものの、患者の状況や、子ども・家族・患者の要望により面会を行うなど柔軟に対応していた。面会の促進を妨げる要因としては、面会をすることで起きる子どもの反応を見ることの辛さや、子どもの反応への介入に対する看護師の戸惑いや不安などが窺えた。
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Research Products
(1 results)