2006 Fiscal Year Annual Research Report
農村文化に基づく介護予防事業に関する民族誌学的研究
Project/Area Number |
18791711
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 美華 東北大学, 医学部, 講師 (20305345)
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Keywords | 農村文化 / 高齢者 / 介護予防 |
Research Abstract |
農村部における住民主体による介護予防事業について、参加者である後期高齢者にとって事業に参加することはどのような意味があるのか、また、活動および運営の主体である前期高齢者にとって参加者である後期高齢者を支援することはどのような意味があるのかをそれぞれの立場から介護予防事業に関するものの見方、考え方、生活の仕方の意味を捉え探求することを目的とし、18年度は、住民主体による介護予防事業を運営している前期高齢者に着目し、農村部において前期高齢者が介護予防事業を運営するとはどのようなことなのか、どのような認識で、どのように介護予防事業を運営しているのか、その意味を探求することを目的とした。 方法論として、文化の記述を目的としたエスノグラフィーを用いた。 調査対象地域はA県B町であり、データ収集および分析は、そのステップが最もはっきりしているSpradleyの方法に基づいて行った。 18年度は、O地城の介護予防事業および介護予防事業の準備や打ち合わせ、反省会、そして前期高齢者の多くが参加している配食サービスボランティア活動などへの参加観察を中心にデータ収集を行い、随時、インフォーマル・インタビューの実施および資料や書類の採取などを行った。フィールドへの滞在日数は33日間である。 19年度は、参加観察のデータを補完するために、前期高齢者および一般情報提供者として、保健師や前期高齢者の家族、後期高齢者など約10人へのフォーマル・インタビューを実施し、前期高齢者にとっての介護予防事業を運営することの意味を明確化するとともに、後期高齢者にとって、介護事業に参加することの意味を探求していく予定である。
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