2006 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険レセプトによる訪問看護サービス利用に関する縦断的実証研究
Project/Area Number |
18791712
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
柏木 聖代 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (80328088)
|
Keywords | 介護保険制度 / 訪問介護サービス / 介護給付費明細書 / 介護保険法 / 介護報酬 / 介護サービス / 訪問介護事業所 |
Research Abstract |
本研究では某市の介護保険サービス利用者全員の介護給付費明細書(以下介護保険レセプト)データ)を用い、(1)介護保険導入後5年間の某市の介護保険サービス利用者を対象に、訪問看護利用の推移および関連する要因を明らかにする、(2)訪問看護利用者について、サービス利用に関連する要因、要介護度や介護サービス利用の変遷の把握ならびに18年度介護保険法改正および介護報酬改定による訪問看護サービス利用への影響を明らかにすることの2点を目的としている。初年度の18年度は、すでにデータベース化した2000年4月〜2005年3月の時系列データを用い、介護保険導入後5年間の訪問看護サービス利用の推移をみた。利用者数では2000年4月72人から2004年4月89人と過去5年間で増加傾向にあったが、同年月の利用者の月あたり平均利用点数では435点から328点と減少していた。男女別にみると、2000年4月はともに36人であったが、2004年4月では男性34人、女性55人と女性が約倍増加していた。一方、平均利用点数は2000年4月では男性650点、女性331点と男性が2倍であり、5年後も男性369点、女性311点と差が小さくなっていた。介護度別では介護度1が2000年4月は2人だったが、2004年4月には21人となっていた。同年月の訪問看護利用者数の分布を介護度別にみると、要支援5人、介護度1が21人、介護度2が13人、介護度3が16人、介護度4が12人、介護度5が22人であり、介護度は低いが看護ニーズのある利用者の存在が明らかになった。 今年度提供を受けた2005年4月〜2006年3月分の介護保険レセプトの構造分析を行い、データベース化するとともに介護報酬改定が行われた2006年4月以降分の構造分析を行うための新たなデータウエアハウスの開発にむけ、開発環境の整備を行った。
|