2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民との協働による生活習慣病予防プログラムの開発
Project/Area Number |
18791716
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山田 洋子 千葉大学, 看護学部, 助手 (50292686)
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Keywords | 生活習慣病 / 予防 / 地域住民 / 保健師 / 看護学 |
Research Abstract |
地域住民全体へのアプローチによる生活習慣病予防において、地域住民との協働により発揮する保健師の予防機能について明らかにするための第一段階として、平成18年度は、文献検討を行った。 生活習慣病予防を目的として実施された保健師の実践活動事例が掲載されている文献資料を収集し、以下の二点について検討した。すなわち、(1)生活習慣病予防活動においてこれまで保健師が産出した成果を明らかにすること、(2)住民との協働という方法を用いた生活習慣病予防活動における保健師の予防機能の原則について仮説を立てることであった。 地域における生活習慣病予防活動に関する文献は、実践報告レベルでは数多くあるが、学術雑誌に研究成果として公表されているものは少ない状況であった。また活動の成果が明示されているものは少なかった。 文献検討の結果、保健師は、生活習慣病予防活動においても他の活動と同様に、常に個人と地域の双方を対象として捉えて看護援助を展開し、予防機能を発揮していることが確認できた。すなわち、ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチを組み合わせて行うという特徴をあらためて確認した。 生活習慣病予防活動の起点となるアセスメントは、援助対象となる個人のアセスメント、及び地域生活集団のアセスメントを連動させていた。介入においては、個人の生活習慣病予防のためには地域の健康づくりが必要であるという価値観を個人の中に形成したり、地域の健康づくりに向けて人々が主体的に取り組めるように地域の体制を整備するといった機能が重要であると考えられた。究極的には住民一人ひとりが生活習慣病を予防できることをめざして支援しながら、地域全体の予防を実現させるための支援を連動させた活動を組み立てるという機能を有すると考えられた。
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