2006 Fiscal Year Annual Research Report
看護師に暴力を振るった精神障害者の体験と看護支援のあり方
Project/Area Number |
18791745
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
安永 薫梨 福岡県立大学, 看護学部, 助手 (80382430)
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Keywords | 精神看護 / 暴力 / 精神障害者 / 体験 / 看護支援 |
Research Abstract |
患者が暴力を振るってしまった状況や引き金、その際、経験した体験を明らかにし、暴力を振るってしまった患者に必要な看護ケア、また、再び暴力を振るわないようにするための取り組みについて検討することを目的として、研究に取り組んだ。 まず、患者から看護師への暴力に関する質問紙を作成した。質問紙作成のプロセスとして、1段階目に研究者が文献などを参考に質問紙を作成した。2段階目に、精神看護を専門とする教員2名の意見をもとに質問紙を追加・修正した。3段階目に、精神科病院に勤務する看護師3名を対象に質問紙に関するグループフォーカスインタビューを実施し、追加・修正した。4段階目に、質問紙の信頼性と妥当性をはかるために精神科病院の慢性期に入院する精神障害者3名を対象に、質問紙のプレテストを実施した。その結果をもとに、質問紙を追加・修正し、完成とした。 次に、質問紙のプレテストを行った研究対象者の中で、面接調査に協力を申し出た精神障害者1名を対象に、インタビューガイドの信頼性と妥当性をはかるためのプレインタビューを実施した。その結果、看護師に暴力を振るってしまった患者が抱いた感情を具体的に表現できるように、インタビューガイドの項目として、看護師を殴ったり、ひどいことを言ってしまったときの看護師の気持ちを患者がどのように捉えているのか、について追加することとした。また、面接をする際の注意事項として、面接の途中で話がそれそうになった際には、話の内容を要約したり、「話を戻しますよ」などと声を掛けながら進めていく。研究対象者の感情と行動が一致しているのか、確かめる。表現が分かりにくいところは身振りなどのボディランゲージを使用することとした。 今後は、質問紙を配布し、その結果をもとに面接調査を実施していきたい。
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