2006 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病予防を目的とした個別的継続運動・栄養プログラムの経年的な効果評価研究
Project/Area Number |
18791746
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
桑原 ゆみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (80295914)
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Keywords | 看護学 / 生活習慣病予防 / 介入研究 / 変化理論 / 運動 |
Research Abstract |
本年度は、助成1年目の研究として、(1)プログラム参加者の効果評価研究と(2)非参加群のべースラインのデータ収集および分析を行った。研究実施に先立ち、北海道医療大学研究科倫理委員会の承認を得た。 研究(1)について:2006年8月から1自治体で実施されている個別的継続運動・栄養プログラム参加者で、研究協力の同意を得られたものを対象とした。毎月新参加者を募集し、3ヶ月間保健師と栄養士による支援を行うプログラムであり、2006年8〜3月までに参加し研究協力が得られたのは、55人(3〜9人/月)であった。データ項目は、属性、生活習慣に関する項目、健診結果に関する項目、身体活動の変化ステージとトランスセオリティカルモデル(TTM)の構成概念およびSF-36とし、自記式アンケートと支援記録により収集した。プログラム参加時と参加後3か月後のデータ収集を終了した8〜9月参加者12名のデータを統計的に分析すると、プログラムからの脱落は1名と少なく、設定した目標を3か月後に達成していた。身体活動の変化ステージは関心期から実行期に移行している人が多く、腹囲、食事摂取カロリー、HbA1cが3か月後に有意に低下していた。これらのプログラム効果は、17th Annual Art & Science of Health Promotion Conference(2007年3月、San Francisco)にて学会発表した。 研究(2)について:非参加群として、同自治体の基本健康診査受診者を対象に、研究(1)と同じデータ項目・研究方法とした。研究協力に同意が得られたのは、2006年8〜9月297人、2007年1〜2月77人であった。8〜9月297人について、変化ステージとTTMの構成概念の活用可能性について分析したところ、身体活動に関する利益、エフィカシー、10のプロセスで、変化ステージ別に有意差がみられる項目が多く、不利益は、ステージ別に有意差がなかった。変化ステージ、TTMの構成概念を把握し、支援に活用できる可能性が示唆された。
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