2007 Fiscal Year Annual Research Report
教示画像群と全方位画像の変形パタン照合に基づく移動ロボットの行動決定
Project/Area Number |
18800001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高氏 秀則 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 博士研究員 (90431329)
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Keywords | ロボットビジョン / 移動ロボット / 画像照合 / 回転変形 / 変形度 / 正投影変形法 / 対称方向符号 / 方向符号照合法 |
Research Abstract |
本研究では,移動ロボットナビゲーションを安定して行うため,テンプレート照合法による環境認識をロバストに行うことを目指し,その妨げとなる画像変形の補正を試みた.画像変形の原因はロボットに搭載したカメラの移動によるカメラと対象物の相対位置の変化であるが,これにはカメラの向き変化による向き変形と距離変化によるスケール変形の2種類の変形があると考え,本研究では向き変形の補正について扱った.対象物を地面に対して垂直に配置されている平面物体に限定することで,向き変形を回転変形として扱い,その変形度合いを示す指標を回転角度と定義した.その回転角度を推定し,その推定値を元に参照画像を対象画像に合わせて変形することで,回転変形による類似度低下の改善を図った.変形モデル群を用いた回転角度推定法を提案し,そのモデル群の作成法(正投影変形法)を提案した.正投影変形法は,回転変形による方向符号ヒストグラムの変化に注目し,透視投影を正投影に近似することにより,参照画像内の各勾配方向の回転変形による変化を推定し,その勾配方向をもとに変形モデルを作成する手法である.また,正投影による近似誤差は左右対称の方向符号配置である対称方向符号を用いることにより解消された.提案手法の有効性の確認として,回転変形のみを有する10種の実画像を用いて変形画像補正実験を行い,変形による類似度の低下を最高で76.5%,平均で約50%改善することができた.さらに,昨年度提案したスケール変形補正法と本手法を組み合わせ,実際に室内に存在する対象物を移動ロボットが取得する場合と同様に撮影した対象画像10種の補正実験を行い,類似度の低下を最高で60.9%,平均で35.1%改善することができた.
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Research Products
(9 results)