2007 Fiscal Year Annual Research Report
不正取引者の発見手法と不正に頑健なオークションメカニズムの開発と実装
Project/Area Number |
18800036
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
松尾 徳朗 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80433142)
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Keywords | エージェント / 人工知能 / 電子商取引 / 談合 / 不正入札 / リスク / サイドペイメント / オークション |
Research Abstract |
本科学研究費補助金に係る研究実績の概要は、次世代のインターネットオークション等で利用可能な不正や詐欺に頑健な入札方式と電子経済メカニズムを提案し、実装している点である。とりわけ、電子商取引で重要な取引であるB2B、B2C、C2Cなどにおける経済活動に焦点を当て、それぞれに関しての不正等に関する問題点を明らかにし、防止できるメカニズムを提案している。電子商取引において不正を防止することは、拡大しつつあるネットワークを用いた経済活動において、安心でかつ安全な市場を提供する一助となることができ、同時に問題解決が急務とされる事柄である。本研究においては具体的に、複数の財が同時に出品され、同時に入札される組み合わせオークションにおいて、悪意のある入札者が架空の入札者を立てて、不当な利益を得る問題がある。実際のオークションにおいて、全ての取引の場合に不正が行われたと仮定する。一方、不正が行われないような入札のパターンを意図的に準備し、実際の入札値と比較することで、入札者の効用を計算する。ここで、効用に大きな差があれば、不正の可能性が高いことが言える。また、既存の架空名義入札に頑健なメカニズムと比較実験を行った結果、本研究で提案したメカニズムの方が、オークション参加者の効用の平均が高いことが示された。一方、オークションにおいて望ましい性質である、誘因両立性という性質に関しては、入札者の入札のパターンにより満たされないケースが存在するが、確率的にこのような入札パターンはほとんど可能性が無いことも同時に示された。従って、本研究においては、架空名義入札を防止する新しい入札メカニズムの開発に対して一定の成果が得られたと考えられる。
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Research Products
(4 results)