2006 Fiscal Year Annual Research Report
電子メディアコミュニケーションにおける学習活動を促す感情面の支援に関する基礎研究
Project/Area Number |
18800042
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
加藤 由樹 東京福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (70406734)
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Keywords | 教育工学 / eラーニング / 電子メディア / 感情 / Computer-Mediated Communication |
Research Abstract |
本研究課題の全体構想は、eラーニングに代表される電子メディア学習環境での、学習者間および教師と学習者間のコンピュータを介したコミュニケーション(CMC)における、感情面と学習面の関係を明らかにし、学習を感情面から支援する電子メディア学習環境を提案することである。本研究では、電子メール、電子掲示板、チャット、テレビ会議システム、携帯メールなどの電子メディアを分析の対象とする。 本年度は、特に、電子メール、携帯メール、電子掲示板上のコミュニケーション過程における感情面について、分析を行った。まず、電子メールでは、電子メールのメッセージに現れる自己開示の影響に注目した。結果、電子メールコミュニケーションにおいて、メッセージの書き手の自己開示は、その読み手の感情面にポジティブな影響を及ぼすことがわかった。次に、携帯メールでは、メッセージにおける顔文字の使用が、その読み手の感情面に及ぼす影響について分析した。その結果、顔文字が使用されるメッセージの方が、その読み手の感情面をよりポジティブにする傾向が示された。しかし、顔文字の使用に対する受け止め方には性差があることや、メッセージの伝える感情の度合いによって顔文字の使用に差異があることがわかった。また、電子掲示板では、感情伝達に注目し、分析を行った。結果、ネガティブな感情は、ポジティブな感情に比べて、感情伝達が困難であり、誤解を招きやすい傾向があることが示された。 以上の結果から、特に教育場面において電子メディアを使用する際に、感情的なトラブルを回避し、学習活動を促進するための方法について考察した。
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Research Products
(6 results)