2006 Fiscal Year Annual Research Report
Sweep周波数超音波を用いた標的単体腫瘍細胞への画期的なsiRNA導入法の確立
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18800076
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
遠藤 日富美 福岡大学, 医学部, 助手 (00435108)
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Keywords | 超音波エネルギー / ミクロバブル / 腫瘍 / 遺伝子 |
Research Abstract |
当初予定の実験順番には変更があり、平成18年度実施した実験の結果を報告する。 1.超音波エネルギー及びプローブの特性の特定及び基礎データの蓄積(世界初) 異なった超音波の出力条件下で超音波のエネルギーを測定し、各ファクターとの関連性について検討した。また、核酸導入に利用する各プローブの特性を特定した。 上記研究結果を超音波研究会(2006年7月15日)で口頭発表した。 2.核酸導入実験システムの構築と微調整 単一細胞への超音波インジェクションシステムの構築と微調整は現在進行中。 3.治療モデルとしてin vivo核酸を導入する超音波の最適条件を探索する。 1)In vitro腫瘍細胞に与える超音波の影響について検討し、生細胞率にほとんど影響を与えない(約10%低下した)超音波条件を確立した。 2)上記低浸襲超音波とミクロバブル併用下で細胞生存率を検討し、同一生細胞率のミクロバブル濃度下でマーカ遺伝子(GPF)を導入し、遺伝子陽性細胞率とコロニー数を調べた。遺伝子または核酸導入用の超音波条件及びミクロバブルの種類と濃度を確立した。 上記1),2)の結果を国際造影超音波シンポジウム(December 9-10,2006 Tokyo)でポスター発表した。 3)腫瘍局所にミクロバブルと遺伝子を注入後超音波照射し、腫瘍内への遺伝子の導入率を比較した。遺伝子治療の最適条件を確立した。 上記1-3)の研究結果をAmerica Society of Gene Therapy(May 30-Jun 3,2007 Seattle)でポスター発表予定。 4)腫瘍局所における超音波エネルギーの直接的な影響を調べ、担癌個体(腫瘍患者モデル)における低浸襲性超音波の安全性を確認した。 この研究結果はInternational Congress on Acoustics(September 2-7,2007 Madrid)でポスター発表予定。 5)ミクロバブルを腫瘍局所に注入後低浸襲超音波を照射し、腫瘍増殖における超音波の影響を検討し、ミクロバブル併用下で超音波の安全性を検討した(進行中)。 6)上記5),6)実験で、腫瘍の増殖に影響を与えない条件を利用し、癌の遺伝子治療効果を検討した(進行中)。
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