2006 Fiscal Year Annual Research Report
重症心身障害児のQOLの視点に立った子育て支援に関する研究
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18800077
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare、Junior College |
Principal Investigator |
小林 保子 東京福祉大学短期大学部, こども学科, 教授 (30435234)
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Keywords | 福祉 / 重症心身障害児 / 子育て支援 / QOL |
Research Abstract |
本年度は、重症心身障害児(以下、重症児とする)のQOLの視点に立った子育て支援のあり方について検討することを目的に、研究1として重症児のQOLと家族生活力の実態に関する基礎調査研究、および研究2として余暇活動プログラムを用いた子育て支援の実践研究、および平成19年度に取り組む予定である米国の実態調査のための情報収集と事前準備を行なった。研究1では、QOLと家族生活力の実態を明らかにするためのアンケート調査票の内容および項目の検討を行なった。検討に際しては、国内外で活用されている各種アセスメントに関する情報収集と、特に障害児とその家族のアセスメント研究で先駆的な米国の文献研究を通して、調査票の選定と試案の作成を終えた。 研究2では、平成18年9月より重症児の余暇活動を試行的に開始した。子育て支援の実践として余暇活動を取り入れるにあたり、参加保護者からニーズの聞き取りを実施し、余暇活動プログラムのあり方の検討を試みた。そのニーズ調査の結果をふまえ、余暇活動の実施回数、時期、プログラムの内容の試案を作成し、それに基づき、現在も余暇活動を定期的に行ない、毎回、参加者にアンケート調査を実施し、子育て支援としての余暇活動のあり方について、実践研究を継続中である。 最後に、来年度に実施する米国の視察における実態調査のための情報収集を行なった。情報収集の過程において、当初予定していた重症児のファミリーサポートを実践している機関以外にも、本研究を遂行する上で、極めて関連性の高い地域活動を実践している先駆的な事例が浮かび上がってきた。これらの事例も含めて、米国の重症児のQOLや子育て支援に関するインターネットや文献研究を行い、重症児については、これまで報告が少なかった近年の米国の状況について方向性を見出した。
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