2006 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア国スラウェシ島北部州における少数族言語の研究
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18820007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内海 敦子 The University of Tokyo, 大学院・人文社会系研究科, 助教教 (70431880)
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Keywords | バンティック語 / サギル諸語 / オーストロネシア語族 / フィールドワーク言語学 / 絶滅の危機に瀕した言語 / 記述言語学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、インドネシアにおける絶滅の危機に瀕した少数民族の諸言語を調査し、記述・分析し、記録を残すことである。研究者はインドネシア国スラウェシ島北部州の州都マナド近郊で話されている話者推定3000人前後の少数民族言語、バンティック語の研究を10年間にわたって行ってきた。バンティック語の研究は、音声・音韻、形態、統語、意味の各側面に渡って行い、その成果を博士論文にまとめた。平成18年度には、この論文を英文に翻訳し、出版する計画であった。英文の資料を提供することにより、バンティック語話者や、インドネシアの研究者のみならず、世界の研究者達に貢献できるからである。翻訳に関しては本研究代表者本人が行った。しかし、出版にいたるためには英語の母語話者による修正がかかせないため、翻訳校閲(proof read)のための謝金が必要となる。18年度において、翻訳は一部終了したものの、翻訳校閲を引き受けてくれた人物が自身の研究のため多忙を極め、時間が取れなかったため、19年度に翻訳修正をしてもらうことになった。そのための謝金を19年度に繰り越し、A4一ページあたり、2100円、150ページ前後の翻訳修正で315,000円とした。実際には、翻訳対象のページ数が多く、修正する部分との兼ね合いで、一部の校閲に関してはA4一枚あたり800円としてもらい、300ページほどの翻訳校閲を行った。研究者はその結果を受け、修正し、出版にむけて準備を進めている。
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