2006 Fiscal Year Annual Research Report
高等専門学校生の英語の時制と相の習得状況に応じた指導方法の研究
Project/Area Number |
18820054
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 理恵 茨城工業高等専門学校, 人文科学科, 講師 (60413738)
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Keywords | 英語 / 言語学 / 教育学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本人学習者にとって最も習得困難とされる「時制と相」の学習に焦点を絞り、時制と相に関わる言語構造(過去形、過去進行形、現在完了形など)の使い分けが可能となる指導法と言語活動を考案し、その有効性を検証することである。 本年度は、先行研究から得られた知見を踏まえ、被験者の時制と相の習得状況を調べるためのスピーキングテストと筆記テストを作成した。スピーキングテストは、研究者と被験者が7分間対面形式で行うもので、過去形、過去進行形、現在完了形などを用いた発話を引き出せるように工夫した。スピーキングテストの作成にあたっては、本研究の被験者である高等専門学校生にサンプル的にテストを行い、よりスムーズに発話を引き出せるよう改良を加えた。当初、スピーキングテストの形式は対話の流れを学習者に任せるものを作成していたが、発話を引き出すために、対話の流れを予め示しておく形式に改良した。筆記テストについては、英語と日本語を用いた対話形式の場面設定を行い、空欄に最も適切な英語を選択させる多肢選択式の問題を作成した。ただ、先行研究では動詞の原形のみを示して被験者に適切な時制と相を書かせる形式の方が、より正確に学習者の時制と相の理解を捉えられるとしているものもあり、解答方法については、次年度以降継続的に検討を加えていきたい。 指導方法については、アウトプットを重視した言語活動とインプットを重視した言語活動を作成した。アウトプットを重視した言語活動は、与えられた課題(目的)を達成するために、特定の文法項目を用いながらコミュニケーションを図るタスク活動を作成した。インプットを重視した活動は、本研究で実施するタスク活動と同様の場面設定で、英語母語話者が対話を行っているものを録画し、それをインプットとして使用する活動を考案した。次年度は、これらの言語活動を用いて、指導効果の検証を行う予定である。
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