2007 Fiscal Year Annual Research Report
フランスにおける「フレネ技術」を導入した異年齢学級と、日本の複式学級との比較
Project/Area Number |
18830011
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
坂本 明美 Yamagata University, 教職研究総合センター, 講師 (40400535)
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Keywords | フレネ技術 / フレネ教育 / フレネ学校 / 異年齢学級 / 複式学級 / 学習材 / フランス / 教育実践 |
Research Abstract |
1.坂本明美は、この科研費の平成18年度の調査として、平成19年3月にフランスのヴァンスにある「フレネ学校」と、パリ郊外にある「マリーキュリー学校」の二校において、「異年齢学級」という視点をもって観察・記録を行った。平成19年度は、この観察記録をもとに分析と考察を行い、次の形で発表を行った。 (1)フランス教育学会第25回大会の自由研究発表において、「フランスにおける「フレネ技術」を導入した異年齢学級の教育実践〜[異質性」と「多様性」を尊重した「共同体」の一員としての子ども〜」というテーマで発表した。 (2)ヴァンスの「フレネ学校]の教育実践に焦点を絞り、「異年齢学級」に着目して考察を行い、『技術教室』2008年2月号に論稿を執筆した。 上記の(1)、(2)とも、[フレネ教育」の実践研究として、これまであまり着目されてこなかった「異年齢学級」という視点で考察したことによって、「フレネ教育」の次のような特徴が、より明確になったと考えている。つまり、「フレネ教育」では、一人一人の学習のリズムや興味は異なるという考え方が土台となっており、異質性と多様性に基づいた協同的・協働的教育を追究しているということである。その際に、「フレネ技術」と学習材が不可欠な要素となる.一方、ヴァンスの「フレネ学校」における教育実践の考察では、特に、「支援」のペアによる学びと座席の配置の意味について、明らかにすることができた。 2.日本の複式学級における観察・記録を平成19年度も継続した。山形大学附属小学校に毎週1(〜2)回通い、複式学級については、5・6年複組の[学級タイム」(総合的な学習の時間)と、3・4年複組の国語と算数の複式授業を中心に観察・記録を行った。また、山形県内のある公立小学校における複式学級の授業研究会にも参加した。 なお、平成19年度は、育児休業等の取得に伴い、12月上旬から研究を中断させていただくことになった。
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Research Products
(2 results)