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2006 Fiscal Year Annual Research Report

公共財供給メカニズムへの参加問題とその解決方法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18830026
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

篠原 隆介  信州大学, 経済学部, 講師 (40402094)

Keywords経済理論 / 公共財供給 / 遂行理論 / 自発的参加
Research Abstract

平成18年度は、エージェントが公共財に対して異なる選好を持つ可能性を導入し、先行研究であるSaijo and Yamato(1999)の自発的参加ゲームを分析した。平成18年度科学研究費補助金交付申請書では、選好の異質性が、エージェントの参加決定に与える影響について明らかにすることが目的であった。平成18年度の研究活動では、効率的な公共財供給を実現する参加者の集合に議論を限定し分析を行った結果、公共財供給に参加を表明したエージェントの集合が、同一の選好を持つエージェントのみで構成されている場合、効率的な供給に必要なエージェント数が多ければ多いほど、自発的参加ゲームのナッシュ均衡において、公共財が効率的に供給される可能性が低くなることを証明した。この結果は、地球環境問題などのように、公共財の供給費用が莫大であり、効率的な公共財供給を行うために、多くの国々の協力が必要である場合、その供給を実現させることが困難であることを示しめすものとなるだろう。また、本研究では、異なる選好関係を持つエージェントで構成された参加集合が、ゲームのナッシュ均衡であるための必要十分条件を提示し、エージェント間の選好が大きく離れていれば、ナッシュ均衡としてサポートされる可能性があることを証明した。
以上の成果は、各エージェントが公共財供給に参加決定を行うことができる場合、公共財の供給は非効率的に行われる場合が多いことを示しているが、次年度は、国際貨幣移転および協力強化(enhanced cooperation)モデルなどを用いて、自発的参加問題の解決策を研究する。
尚、以上の成果の一部は、論文"The Possibility of Efficient Provision of a Public Good in Voluntary Participation Games"にまとめ、英文査読誌に投稿中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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