2006 Fiscal Year Annual Research Report
技術科教育における生徒の発達段階に対応した構成主義的学習指導モデルの開発
Project/Area Number |
18830049
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
増尾 慶裕 高知大学, 教育学部, 教授 (40432819)
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Keywords | 技術科教育 / 構成主義的学習指導モデル / 学力形成 / 実用的な既有スキーマ |
Research Abstract |
本研究の目的は,技術科教育における生徒の学力形成を支援するために,実用的な既有スキーマの活用による構成主義的学習指導モデルを構築し,その効果を実践的に明らかにすることである。 1.本研究の目的を踏まえ,関連する先行研究を概観し,研究の全体的な構造を策定した。次に学力形成を支援する構成主義的学習指導モデルの各要因として,動機づけ,新スキーマ形成,規則性の発見等の研究課題にそれぞれ対処した。 2.生徒の実用的な既有スキーマに対応させた構成要素別の学習指導による新スキーマ形成を検討した。生徒の発達段階に対応した対象物を認識する際に利用される生徒の実用的な既有スキーマを「自的」,「構造」,「使い方」及び「目的」,「機能」,「用途・効果」の構成要素別に把握することとした。 3.それらに基づき,認知面における構成主義的学習指導モデルと支援教材を開発し,その効果を生徒の学力形成との関連において検証した。その結果,構成主義的学習指導モデルによる学習指導は,生徒に納得を伴った理解を促し,学習内容の定着度を高められることが示唆された。 以上に得られた知見から,「生徒の主体的な学習目標の設定,実用的な既有スキーマによる構成要素別学習指導,対比学習による規則性の発見,デジタル教材の活用を連携させた構成主義的な学習指導方法が学力形成に有効である。」ことを本研究の結論とした。
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