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2006 Fiscal Year Annual Research Report

迷惑施設の立地をめぐる地域紛争と合意形成に関する研究

Research Project

Project/Area Number 18830093
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

土屋 雄一郎  京都教育大学, 教育学部, 講師 (70434909)

Keywords環境社会学 / 合意形成 / 迷惑施設 / NIMBY / 廃棄物紛争
Research Abstract

本年度は、合意形成に関するより汎用性の高い議論を展開するために、環境社会学における研究史とともに、よりひろく組織論や政治学、倫理学にまで視野を広げ概念を整理した。具体的には、その成果の一部を京都生命倫理学研究会(2007年3月26日)で発表し、一領域に止まらない有益な知見を得た。このように、迷惑施設の立地にかかわる合意形成論の基本的な布置を提供するための基礎的研究を進めた。
一方、迷惑施設(廃棄物処理施設)の立地をめぐって現実に生起している合意形成の現場を説明するため、合理的手続き主導による合意形成を進めた長野県中信地区の取り組みと、生活世界の存在根拠に連動した合意を目指した沖縄県宮古島市での調査を継続した。くわえて、本年度は、熊本県水俣市と石川県輪島市門前町での調査を開始した。前者は水俣病という深刻な公害を経験した地域において、また後者については、「ムラを閉じる」にあたって、産業廃棄物処分場の誘致を決めた限界集落の選択と周辺地域の対応から、生活世界の存在根拠を基点にした承認の形式や、そのときに想定される間接的な因果関係を引き受けざるえない主体がいかなる条件のもとに立ち現れるのについて、議論を深めるための調査である。
このような研究を通じ、合意形成に至る回路において、どのようなアリーナ(=公論形成の場)が形成され、またどのような当事者性が設定されるのか、その違いによっていかなるディスコースに力が付与されようとしているのかをあきらかにするための地歩を得ることができた。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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