2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18840030
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
国広 卓也 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 助手 (30432628)
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Keywords | コンドリュール / 隕石 / 二次イオン質量分析法 / 内圧式ガス装置 / 酸素同位体 / 軽元素 / レーザー加熱型ガス質量分析法 |
Research Abstract |
隕石を用いた局所分析的手法の確立をめざした。以下に研究実績の概要を箇条書きにする。 ・大きなコンドリュールを含む,隕石母天体での水質変成・熱変質の比較的少ないアレンデ隕石を用いたマウントを多数作成した。マウントにあたりレズンの化学組成を検討した。また洗浄法について検討,汚染を減らす事に成功した。エレクトロン・プローブを用いて試料のシステマティックな元素マップを作成し,岩石学的な記載を行った。 ・二次イオン質量分析法を用いた微小分析法の技術的開発を行った。再現性と精度を向上させるために自動ピーク・センタリング手法を確立した。また標準試料を系統的に分析するための自動ステージ移動ルーチンの開発を行った。この結果0.05%(±1σ)の分析精度を確立した。 ・酸素同位体分析における確度を向上させるために標準試料の作成を行った。酸素同位体組成の異なる試料を合成するために,酸素スパイクの作成を行った。内圧式ガス圧装置を用いSiO_2粉末と^<18>Oに富んだ水を反応させ^<18>Oに富むSiO_2スパイクを作成した。また天然のかんらん石スピネル,ジルコン,マグネタイト,輝石を用いた酸素同位体標準試料を作成した。それぞれについて二次イオン試料分析法を用いて0.1%での均一性を確認し,レーザー加熱型ガス質量分析法を用いて同位体組成を求めた。 ・酸素同位体と軽元素,希土類元素を組み合わせた隕石分析を行うために軽元素と希土類元素の分析手法の確立を試みた。軽元素の元素存在度の検出限界を20ppbにまで下げる事ができた。 ・上記で準備した隕石試料と標準試料を用いて,軽元素の定量分析と同位体分析を行った。引き続き酸素同位体組成を求める予定である。
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