2006 Fiscal Year Annual Research Report
原始活動銀河核におけるブラックホール・銀河の共進化と偏光X線放射
Project/Area Number |
18840038
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
川口 俊宏 青山学院大学, 理工学部, 助手 (60433695)
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Keywords | 宇宙物理 / 理論天文学 / X線天文学 / 光学赤外線天文学 / 電波天文学 |
Research Abstract |
中間ブラックホールの存在可能性をX線スペクトルの観点から吟味した: 太陽の100万倍以上の質量を持つ超巨大ブラックホールと、太陽の10倍程度の質量を持つ恒星質量ブラックホールはこれまで存在が観測的にほぼ確かめられている。この間のmissing linkとして、中間質量ブラックホール(約1千太陽質量)が、超高光度X線源の中心に存在するのではないかと疑われている。しかしこれらの天体での非常に大きい光度は、恒星質量ブラックホールとそこへのガス降着率が異常に大きい状態(超臨界ガス降着現象)でも説明できるかもしれない。 我々は、この可能性の真否を調べるため、Kawaguchi(2003)の超臨界降着円盤モデル(とその改良としてブラックホール近傍での相対論的効果が視線角度によって変化することを考慮したモデル)を用いて、超高光度X線源のX線データを詳細に吟味した。その結果、観測されているX線データを超臨界円盤で説明することに初めて成功した。つまり、中間質量ブラックホールはこれらの天体には実は存在しないかもしれない(これらの結果は、Publications of the Astronomical Society of Japan誌10月号とThe Astrophysical Journal Letters誌12月号に、2編の論文として出版した)。また、申請者のスペクトルモデルは、世界の研究者が誰でも使えるよう、NASAのホームページ(下記)で公開した。http:〃heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/xanadu/xspec/models/slimdisk.html
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