2007 Fiscal Year Annual Research Report
イリジウム錯体およびロジウム錯体を触媒とした高選択的有機合成反応の開発
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18850021
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小野寺 玄 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 助手 (90433698)
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Keywords | イリジウム / 不斉合成 / ロジウム / アリル位アルキル化 / ヒドロシリル化 |
Research Abstract |
イリジウム触媒を用いるアリル位アルキル化反応について検討を行った。初年度には、ビナフチル骨格とアミド部位を有する光学活性なホスホラアミダイトを配位子として酢酸シンナミルとマロン酸ジエチルとの反応を行うと、93%eeのエナンチオ選択性で分岐体のアルキル化生成物が得られることを見出した。そこで今年度は、基質の適用範囲について検討した。電子吸引性基や電子供与性基の置換したフェニル基やナフチル基を有するアリル酢酸エステルを用いることができ、良好なエナンチオ選択性でそれぞれ対応する分岐体のアルキル化生成物が得られた。次に、ケトンエノラートを求核剤として用いたアリル位アルキル化反応の開発を行った。この反応で得られる分岐体の生成物は連続する二つの3級不斉炭素中心を有しており、生成物はジアステレオマーとなるため、反応のジアステレオ選択性を制御することが重要である。本研究では、ベンジルフェニルケトンエノラートと炭酸シンナミルとの反応を行ったところ、高位置選択的に反応が進行し、収率92%で分岐体のアリル位アルキル化生成物が得られた。生成物のジアステレオマー比は最高97/3でアンチ体の生成物を得ることに成功した。 α、β-不飽和ケトンに対する1、4-ヒドロシリル化反応によってシリルエノールエーテルが得られる。初年度はカチオン性ロジウム錯体を用いてこの反応を立体選択的に進行させることに成功し、Z体のシリルエノールエーテルが最高2/98のE/Z比で得られることを見出した。今年度はこの反応に用いる配位子や反応条件を種々検討することにより、E体のシリルエノールエーテルを最高で94/6のE/Z比で得ることに成功した。すなわち、同一のα、β-不飽和ケトンを用い、反応条件を選択して1、4-ヒドロシリル化反応を行うことで、シリルエノールエーテルを立体選択的に作り分けることに成功した。
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Research Products
(12 results)