2006 Fiscal Year Annual Research Report
固体酸化物燃料電池の信頼性・耐久性評価手法および設計手法の開発
Project/Area Number |
18860001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 一永 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50422077)
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Keywords | 固体酸化物燃料電池 / 信頼性 / 耐久性 |
Research Abstract |
平成18年度は以下の4項目について取組み、それぞれ以下のような研究実績を得た。 1.高温酸化環境下における固体酸化物燃料電池(SOFC)構成要素の基礎特性評価法の開発 前年度に見出した構成材料の高温不活性環境下における機械的物性の挙動異常を踏まえて、高温酸化環境下における構成材料の機械物性試験法の開発を行った。 2.作動環境下での単セルの破壊特性と電気化学的性能を同時に評価できる試験法を構築 まず、模擬作動環境下でのSOFC単セルの破壊過程を非破壊検査手法により観察することに成功した。加えて、電気化学的性能を評価しながら破壊過程を観察することにも成功し、今後、化学反応によって起こる劣化と機械的損傷によって起きる劣化の判別をその場でできる可能性を見出すことができた。 3.SOFCの設計手法に関する検討 前年度に取得した構成材料の電気物性ならびに機械物性と分子動力学法により予測した値を比較することにより、計算モデルならびにポテンシャルの妥当性を示すことができた。これにより、セリア系電解質材料の電気特性と機械特性のメカニズムを明らかにすることができた。 また、前年度に取得した構成材料の機械物性ならびに化学膨張特性を基に、作動環境でのSOFC単セル内部に発生する応力の推定ならびに破壊判定を有限要素法で行った。実験結果と比較すると誤差がわずか数%で破壊が時期を推定することに成功した。これにより、本計算法による破壊時期の推定が可能になることが示された。
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