2006 Fiscal Year Annual Research Report
医療・環境浄化用ナノ粒子プラズマ流体システムの最適制御
Project/Area Number |
18860003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
茂田 正哉 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (30431521)
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Keywords | ナノ材料 / プラズマ加工 / 流体工学 |
Research Abstract |
自動車の排ガス浄化触媒として,またドラッグ・デリバリー・システムといった医療の分野において,粒径が制御された機能性ナノ粒子の創製が急務である.しかし金属・非金属からなる化合物のナノ粒子創製の素過程および機構は未解明であり,目的とする粒径や組成,物質機能の制御性が依然として低い.特にシリサイドやボライドのナノ粒子創製は蒸気圧の異なる物質の共凝縮過程を伴うため,極めて困難なプロセスであるが,本研究では高エンタルピーを有し,かつ急冷速度が大きいことで,原料の瞬間的蒸発および核生長を同時に行えるプラズマ流を利用した創製プロセスに焦点を当てた. プラズマ流は流体力学・熱力学・伝熱学・電磁気学の立場から複雑干渉系として定式化され,さらに異種の気体を混合することで化学反応場をも制御可能になるという利点に着目し,2原子分子の解離・電離・再結合に起因する化学的非平衡性を組み込むことで,実験計測の困難な熱流動場のより詳細な情報を数値計算によって得ることに成功した.加えて機能性ナノ粒子の核生成および共凝縮過程のみならず,ナノ粒子間凝集,拡散,熱泳動をも考慮した創製過程の新たな物理モデルを構築し,実験的研究結果との比較を行った結果,粒径分布や組成の一致が得られたことから,プラズマ流による機能性ナノ粒子創製プロセスのモデル化に成功し,創製機構を明らかにすることができたと言える. なお,この研究成果はJommal of Physics D : Applied Physicsの特集号「Plasma-aided Fabrication of Nanostructures and Nanoassemblies : Main Features and Competitive Advantages」に招待論文として掲載されることが決定しており,プラズマ材料科学の分野における相応の評価が得られていると言える.
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Research Products
(6 results)