2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18860008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩谷 靖 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (10400300)
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Keywords | 制御理論 / 凸解析 |
Research Abstract |
本年度対象とする制御問題は、(1)区分的線形システムの安定解析問題、(2)切換コントローラの最適切換問題について取り組んだ。以下、それぞれについて具体的に研究実績を記述する。 (1)区分的線形システムの安定解析問題 区分的線形システムの安定性に関して、以下の結果を導出した(次ページ第一発表論文)。まず、状態の次数が2の場合に対して、その原点が安定であるための必要十分条件を特徴付けた。また、高次のシステムに対して、安定性の必要条件と十分条件を導出している。ただしこれらは離散凸性の観点から特徴付けられたものではない。また一般に、安定解析問題は凸問題とはならない。そこで今後は、安定解析問題が離散凸問題となるためのシステムのクラスを明らかにしていく予定である。 (2)切換コントローラの最適切換問題 最適制御問題として、以下の問題の離散凸性を考察した。制御対象は、離散時間線形時不変システムとした。これに二つのフィードバックゲイン行列が与えられている。モデル予測制御の概念の下で、有限時間二次形式評価関数を最小化するフィードバックゲイン行列選択の時系列を導出する問題を0-1最適化問題として定式化した。このフィードバックゲイン切換制御問題の離散凸性を議論し、以下の二つの結果を得た:(A)切換を行っても評価関数の変わらない凸問題を自明な凸問題と定義し、自明な凸問題となるたあの十分条件を特徴付けた。(B)フィードバックゲイン切換制御問題が離散凸問題であり、かつ、自明な凸問題でないための十分条件を特徴付けた。
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