2006 Fiscal Year Annual Research Report
嫌気性光合成池による廃水処理での波長選択による光合成微生物の種選択と動態変化
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18860023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本多 了 The University of Tokyo, サステイナビリティ学連携研究機構, 特任助教 (40422456)
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Keywords | 環境技術 / 環境調和型都市基盤整備 / 応用微生物 |
Research Abstract |
本年度は、当初の目的である途上国における安価な波長選択フィルターの選別を中心に行った。現地で調達可能な17種類のフィルターついて、そのカタログ仕様により紅色非硫黄細菌に選択的増殖のために利用可能なフィルターを抽出した。その結果、現地生産物の色付きプラスチックシート数種の組み合わせと、6種類の自動車用遮光フィルターが候補となった。候補のうち、色付きプラスチックシートの組み合わせが最も安価であったが、吸光スペクトル測定の結果、藻類増殖抑制に必要な300-400および600-900nmの波長帯を透過するため、それら波長帯を遮断するさらなるフィルターの組み合わせの必要性が明らかになった。自動車用遮光フィルターについてはプラスチックシートと比べてコストは高いが、スケールアップが容易と考えられ、連続処理実験の有力な候補となった。 また、フィルターの選別と並行して、実験処理槽用の機材調達を行い、連続処理実験槽用の準備が整った。 今後、選別したフィルダーによる選択的増殖の効果を培養実験により検証する。また、人工光源を利用する系における波長選択を視野に入れ、光源とフィルターの組み合わせ、およびLED光源による選択的増殖についても検討する。
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