2006 Fiscal Year Annual Research Report
歩行運動を利用したUWBパルスレーダによる人体形状の高速イメージング技術の開発
Project/Area Number |
18860040
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪本 卓也 京都大学, 情報学研究科, 助手 (30432412)
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Keywords | UWB信号 / レーダ / 人体イメージング / SEABED法 / 歩行運動 |
Research Abstract |
テロや犯罪を防ぐ目的で、UWBレーダおよび高速立体レーダイメージング手法(SEABED法)がプライバシーと安全性を両立する有望な手法であると我々は考えている。本課題では従来のSEABED法と異なり、アンテナ走査の代わりに人体の歩行運動を利用したイメージング手法の開発を行うことを目的とする。 初年度となる本年度は、主に以下の分野の技術開発および検討を行った。 (1)干渉条件下でのイメージング技術 研究室設備であるUWBレーダシステムを用いて人体模型からの散乱波を測定し、人体の複雑形状に起因する散乱波の干渉がSEABED法へ大きな影響を与えることを確認した。カルマンフィルタによる散乱波信号の追跡により干渉を除去し、干渉条件下での高精度なイメージング手法を開発した。 (2)人体のUWB信号散乱特性によるイメージングへの影響解析 UWB帯域における人体の誘電率および導電率の周波数依存性を考慮し、人体を目標とする場合のSEABED法の精度解析を行った。その結果、金属目標を想定したSEABED法の精度上限である1/100波長と同程度の誤差が人体の散乱周波数特性により生じることが明らかとなり、その補正量を数値計算により導いた。 (3)時間可変速度の直線運動目標のイメージング技術 歩行運動が時間的に任意に変化する直線内の運動モデルを用いて、速度変化の影響を補正して人体イメージングする速度補正型SEABED法を開発し、数値計算によりその有効性を確認した。同手法では水平方向に2個のアンテナを設置し、それぞれでUWB信号の送受信を行う。人体表面の散乱中心は形状に依存するため、従来の干渉計を用いることができない。本手法では人体形状に依存しない速度推定法を開発し、推定速度を用いることで受信信号を等速直線運動の場合の信号に変換し、高精度なイメージングを実現した。
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Research Products
(6 results)