2006 Fiscal Year Annual Research Report
エンハンサートラップ法とライブイメージングを軸とした聴覚システム発生機構の研究
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18870004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀川 一樹 北海道大学, 電子科学研究所, 特任助教授 (70420247)
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Keywords | 側線 / エンハンサーとラップ / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
本研究では、聴覚システムの総合的な理解を最終的なゴールにみすえ、 1.聴覚システムの発生プロセスの記載. 2.将来の研究に向けた拡張性のある基盤ツールの迅速な開発・整備という2点を具体的な短期目標としている。 ゼブラフィッシュの感覚器官側線は少なくとも5種類の細胞種(神経、グリア、感覚有毛細胞など)から構成されるが、その発生系譜は完全には理解されていない.そこでそれぞれの細胞種の発生系譜を明らかにする目的で、各細胞種特異的にGFPを発現するトランスジェニック系統を得、細胞レベルでの発生過程の記載を行った.特に側線の構成細胞の供給源である側線原基について解析を行った結果、これらの細胞は集団で移動するがその移動過程が多段階に制御されている可能性を見いだした.移動に先立って細胞は活発な運動性を有しているがその方向性に秩序はなかった。しかしある時期を境にその方向性に秩序が生まれ細胞が集団として統制の撮れた移動を行う事が明らかとなった。現在こうした秩序が生み出される機構に迫る為、分子的かつ数理的解析を行っている. また本研究で行ったエンハンサートラップは非常に有効である事がわかったので、その手法に改変を加え、任意遺伝子の異所発現システムを構築も行った.GFPではなくGs14転写活性化因子をレポーターとしたエンハンサーとラップを行う事で、側線細胞種特異的なGa14発現系等のスクリーニングを行い、少なくとも3系統の細胞種特異的Ga14発現系等を得た。今後も聴覚細胞特異的に外来遺伝子を発現する系統を整備し聴覚システムのシステマティックな解析の為の基盤作りを進める予定である.
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