2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18880025
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
筒井 繁行 北里大学, 水産学部, 助手 (20406911)
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Keywords | 皮膚 / 生体防御 / 魚類 / 円口類 / T細胞受容体 / TNF囮受容体 / サイトカイン |
Research Abstract |
カワヤツメおよびマアナゴの皮膚から細胞を分離・培養する条件を検討し、0.05%トリプシン溶液を用いて、90%以上の生存細胞を培養する方法を確立した。この方法を用いて、6時間のLPS刺激によって発現量が増加する遺伝子からなるサブトラクションテンプレートを作製した。このテンプレートをPCRで増幅し、定法に従って塩基配列を網羅的に解析した。現在までにマアナゴ遺伝子76クローン、カワヤツメに関しては66クローンの配列解析を終了している。そのうち免疫関連因子として、マアナゴからT細胞の重要な遺伝子マーカーのうちのひとつであるT細胞受容体(TCR)、およびアポトーシスによる細胞死を抑制するTNF囮受容体(TNF Decoy Receptor)の、カワヤツメからは炎症性サイトカインのひとつであるインターロイキン-17(IL-17)の部分配列を得た。この情報を基にプライマーを作製し、RACE法によるクローニングを行い、現在までにマアナゴTNF囮受容体およびカワヤツメインターロイキン-17遺伝子の全塩基配列を決定し、発現組織解析や系統樹解析を終えている。このうちマアナゴTNF囮受容体については投稿論文を作製中であり、また19年度の日本比較免疫学会でカワヤツメインターロイキン-17に関する発表を行う予定である。現在はマアナゴT細胞受容体のクローニングを進めると同時に、in situハイブリダイゼーションによる産生細胞の同定を試みている。
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