2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元組織におけるアポトーシス細胞の検出とモニタリング
Project/Area Number |
18880042
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
逸見 千寿香 (財)神奈川科学技術アカデミー, バイオプリンティングプロジェクト, 研究員 (90415977)
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Keywords | 獣医学 / 細胞・組織 / 動物福祉 / アポトーシス / モニタリング |
Research Abstract |
本研究ではインクジェット技術を応用し、インクの代わりに細胞やタンパク質を3次元空間に配置して、様々な形状の3次元ゲル組織サンプルの作製技術の確立を試みると共に、作製したサンプルにおけるアポトーシス細胞の検出に焦点を絞り、動物実験代替法の開発に応用するための基礎研究を行っている。以下に本年度の成果を記す。 1.培養細胞を用いたアポトーシス誘導及び検出条件についての検討 通常の2次元培養系で培養した腫瘍細胞を用いて、各種アポトーシス誘導因子で処理後、アネキシンVを用いた細胞膜極性の変化、細胞内カスパーゼ活性の検出を行い、アポトーシスを誘導、検出できる条件を検出した。 2.ゲル内細胞における、細胞状態の把握 インクジェットで細胞を3次元構造に組み立てる際ハイドロゲル内に細胞を包埋しながら3次元構造を組み立てる方法を用いた。ゲル前駆体と細胞を混ぜ、インクジェット試作機を用いてゲル化用溶液の中に打ちこむことで、細胞の周囲をゲルに包まれた状態で溶液の中に3次元構造を組み立てていく。ゲル内に包埋した後の細胞の生存状態を把握するため、まず、ゲル内細胞の生死判定について検討を行った。アルギン酸ゲルで作製した細胞を含む直径1mmのチューブを用いてカルセイン-AM及びヨウ化プロピジウムを用いてゲル内細胞の生細胞、死細胞を判定するための蛍光染色条件を確立した。 3.様々な形状の三次元ゲル組織サンプルの作製 アルギン酸ナトリウム溶液及びフィブリノゲンなどのゲル前駆体溶液を用いてインクジェットで吐出可能な濃度について検討した後、ゲルファイバー作製のためのインクジェット試作機の駆動条件を検出した。さらに、これらのゲルファイバーをX,Y方向に積層し、シート状のサンプルを作製した。さらにZ方向に積層することにより、管腔組織をイメージした直径1mmのチューブ状のゲルサンプルを作製することが可能となった。
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Research Products
(4 results)