2007 Fiscal Year Annual Research Report
唾液内ストレスマーカーの定量解析によるストレスーブラキシズム連関の解明
Project/Area Number |
18890009
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡田 和樹 Hokkaido University, 北海道大学病院, 医員 (70399856)
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Keywords | ストレス / ストレスマーカー / コルチゾール / ELISA法 / ブラキシズム / 筋電図 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ストレス関連ブラキシズムと本態性ブラキシズムの判定基準確立の第1段階として,ストレスと夜間ブラキシズムの客観的検査を経日的に同時施行することによりストレス関連ブラキシズムの特徴を検討し,ストレスーブラキシズム連関を解明することである. 平成18年度では,夜間睡眠時筋活動を測定するため,無拘束超小型コードレスブラキシズム解析装置(BMS-601)を用い,被験者自身で容易にモニターを貼付し測定が可能であること,ノイズの少ない良好な夜間睡眠時筋活動を測定できることを確認し,ブラキシズム解析システムを確立した.また,ストレスマーカー分析キット(Salivary cortisol enzyme immunoassay kit SALIMETRICS社製)を用いて,唾液からコルチゾールを定量することに成功した. 平成19年度においては,確立した2つの測定法を用いて,被験者自身の自宅での5日間の夜間睡眠時筋活動とコルチゾール濃度の測定を同時施行することに成功した.しかし,並行して進めていた,コルチゾールの日間変動を調べる測定において,日間のコルチゾール濃度にバラツキがあることが判明した.すなわち,ストレスの評価にコルチゾール濃度を用いる場合,ある程度の日間変動の存在を考慮する必要があることが明らかになった.本研究において,夜間睡眠時筋活動とコルチゾール濃度の測定を同時施行することには成功したが,コルチゾールにはある程度の日間変動があることが明らかになったため,今回得られたデータをそのまま評価することは困難となった.得られたコルチゾール濃度からストレスを評価するためには,コルチゾール測定時の条件設定が重要になると考えられ,今後さらなる検討が必要である.
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