2007 Fiscal Year Annual Research Report
長寿遺伝子Sirt2による血管老化、血管障害抑制機構の角明
Project/Area Number |
18890056
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大田 秀隆 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 医員 (20431869)
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Keywords | Sirt 1 / アンチェイジング / 血管壁細胞老化 / 酸化ストレス / シグナル伝達 / eNos / p53 / 血管内皮保護作用 |
Research Abstract |
ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞の早期老化に対するSirt1抑制と活性化の影響を検討し、Sirt1阻害薬sirtinolおよびSirt 1 siRNAの処理により、10日目には、老化関連beta-galactosidase (SA-beta-gal)活性の増加、増殖の停止、大型化といった老化形質の発現が認められた。また、PAI-1発現の増加、内皮型NO合成酵素(eNOS)の活性低下がみられた。SirtinolおよびSirt 1 siRNAはHUVECにおけるp53のタンパク発現に影響することなくアセチル化を促進した。Sirt1阻害で老化形質を示したHUVECは、増殖因子刺激による細胞内シグナルも減弱していた。これらとは逆に、遺伝子導入によりSirt1を過剰発現させると、過酸化水素刺激で誘導したHUVECの早期老化形質はすべて抑制された。次に、Sirt1発現・活性を保持し、内皮細胞老化を抑制する薬剤を探索した。その結果、フォスフォジエステラーゼ3阻害薬のシロスタゾールが、eNOS活性とSirt1発現の保持を介して、過酸化水素刺激で誘導されるHUVECの早期老化形質を抑制することがわかった。これらの結果から、Sirt1は血管内皮細胞の老化を防ぎ、NO産生など内皮細胞機能の維持に作用すると考えられる。
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Research Products
(2 results)