2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18890069
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
秦 猛志 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (40419271)
|
Keywords | ヘテロ環 / カップリング反応 / テトラヒドロピラジン環 / モルホリン環 |
Research Abstract |
本年度は遷移金属触媒を用いたジアミン誘導体とプロモアセチレンとの分子間カップリング反応によるテトラヒドロピラジン誘導体の効率的な合成法の開拓および適用性の拡大を検討し,以下の結果が得られた.1)遷移金属触媒および溶媒,温度等の検討したところ,触媒としてはヨウ化銅,配位子としてはN,N'-ジメチルエチレンジアミン,溶媒はジメチルホルムアミド,反応温度は150度が最適であることがわかった.2)ジアミン誘導体の適応拡大を検討したところ,環状ジアミンでも問題なく反応が進行し,双環性テトラヒドロピラジン誘導体が得られた.また,アセチレン誘導体としては,置換基としてアルキル基のみならず,アリール基,ベンジルオキシ基および三重結合を有するアセチレンでも,対応するジアザサイクルを得ることができた.更に,プロモアセチレンの代わりにジブロモオレフィンを用いると,同様にテトラヒドロピラジン誘導体を得ることができた.3)環拡大の基質(中員環など)への応用として,プロパンジアミン誘導体を用いたところ,対応する7員環ジアザ環状化合物を得ることができた.更に,N,N'-ビストシル-2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミンを用いると,水酸基を保護することなく,また水酸基ではなくトシルアミドが選択的に三重結合に付加し,上記と同様に対応する7員環化合物を得ることができた.4)ジアミン誘導体の代わりにアミノアルコール誘導体を用いることにより,モルホリン誘導体の合成も可能になった.
|