2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18890086
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 泰久 京都大学, 農学研究科, 助手 (10415143)
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Keywords | スルフォニル尿素剤 / 受容体 / 構造解析 |
Research Abstract |
本研究は糖尿病治療薬のターゲットとして重要なスルフオニル尿素剤受容体の構造解析を実施し、スルフオニル尿素剤の作用機序及びインスリンの分泌メカニズムをタンパク質の立体構造から明らかにしようとするものである。この目的達成のため研究初年度(平成18年度)には以下の研究を行った。 動物細胞による大量発現系の構築 対象とするスルフオニル尿素受容体は巨大な膜タンパク質複合体であり高度な翻訳後の品質管理機構を必要とすることから動物細胞での発現系の構築が必須となる。そこで浮遊培養が可能な動物培養細胞(HEK293F)細胞を用いたい量発現系の構築を行った。遺伝子導入に安価な高分子ポリマーを使用することで、効果的かつ経済的な動物細胞大量培養系の構築に成功した。さらにバイオリアクターでの培養条件を決定し数十リットルスケールでのタンパク質発現を可能にするにいたった。 蛍光ゲルろ過法による安定化条件の探索 現段階において精製したスルフオニル尿素剤の安定性が乏しいことが解析の最も大きな妨げとなっている。そこでGFP融合タンパク質を用いて様々な塩やリガンド存在下での複合体の形成状況をゲルろ過法により調査し、複合体を安定な形状で水溶液中に存在させる条件の決定を試みた。緩衝液や塩、グリセロール濃度等影響を与えると思われる項目すべてについて検討を行い、安定に数日間複合体を維持できる溶液条件を見出した。
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Research Products
(2 results)